ゴッホとタラスコン
タラスコンは南フランスのプロヴァンス地方のローヌ川の右岸沿いにある人口13000人余りの都市である。1888年、画家ゴッホはパリから鉄道でアルルへ来た。アルルの夏の日の朝、写生地に向う自分の姿を絵に描いている。「タラスコン街道の画家」という。この絵は第二次世界大戦で焼失してしまった。タラスコンという地名はゴッホを通じて知られるが、ルネ1世(1409-1480)の居城である。ルネ王はプロヴァンス以外にも広大な領地を持つ大諸侯だが、芸術を愛して画家や詩人と交わるなど、文化人であった。このルネ1世により築城されたのが現存するタラスコン城である。ただし、タラスコンは交通の要路なので、12世紀には早くも城砦が営まれていた。ゴッホはドーデの小説「タルタランの3部作」を読破しており、荘厳な中世の城の町にも立ち寄っているのであろう。
« 松平定常墓の亀趺 | トップページ | トマソン »
「ゴッホ」カテゴリの記事
- 日本で観れるゴッホの作品(2019.02.04)
- 印象派と鉄道(2014.12.18)
- 「炎の画家」でないゴッホ像(2014.03.06)
- フィンセント・ファン・ゴッホ その名前の足跡(2013.11.09)
- ゴッホ2題(2013.09.10)
« 松平定常墓の亀趺 | トップページ | トマソン »
コメント