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2014年3月15日 (土)

ささやかな人生

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   中島義道の『人生を半分降りる』(新潮社)という本がある。「あなたはまもなく死んでしまう」と題された章に始まり、「そして、あなたはまもなく死んでしまう」という章で終る。ローマの哲学者セネカの話に始まり、ペシミズムの人生論とでもいうべき内容。退職後のセカンドライフの本は色々と出ているがいきいきと充実した老後を過ごしたいとおもうのが普通であろう。そしていつから現役を退き、第二の人生をスタートするかが問題であろう。ケペルは5年前から職を辞し、「女性の書斎」という小さな店を開いた。一言でいえば平穏無事である。この商売はなかなか楽しい。ただし年中無休なので、店番をしなければならない。旅行はしない。(近所への散歩はよくする。)映画館、遊園地、盛り場へも行かない。(お金もない)宴会、パーティーには行かない。(お酒が飲めない、糖尿病予備軍だ)講演、著述はしない(依頼もないし、掲載してくれない、ただしブログは別)、さらに年賀状は出さないつもりだし、昔の知人、友人とも会わない。「人生半分降りる」ということはこの本を読む以前から自分も考え抜いた末の結論でもあった。もちろん完全に隠遁生活はできない。孤独で淋しいのはやはりつらい。お店を開いていれば、たまにはお客さんがやって来る。なかにはシム・ウナ(「八月のクリスマス」)や夏目雅子(「時代屋の女房」)のような美人もいる。「おじさん、昔、どんな商売やってたの?」と聞いてくる。たいていはまともには答えずにはぐらかすことにしている。こうして10年、20年すれば、やがては私も死ぬだろう。あんまり儲からない商売で、退職金の食いつぶしになるだろう。終身型の保険年金や公的年金もしているが切り詰めた生活をしていこう。飽食だったのでむしろ健康にもよい。あまり株や投資などの財テクや社会的に有益なことをしようとムリするのはやめよう。夏目漱石の小説『三四郎』に広田先生という一風変わった脱俗の趣ある人物が登場する。三四郎の友人与次郎はその先生に「偉大なる暗闇」という渾名をつけている。モデルは岩元禎とも粟野健次郎とも狩野享吉ともいわれている。広田先生には及びもつかないが、自分の時間を大切にして、平穏に過ごすことにする。

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コメント

なんだかいいなぁー、ケペル先生。

平穏に過ごすには、ありきたりですが健康が第一。くれぐれも身体に気をつけて情報、知識を発信してください。楽しみに読んでいます。

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