サデイ・トンプソンとジーン・イーグルス
サマーセット・モームの短編「雨(Sadie Thompson)」の娼婦サデイ・トンプソンは、これまでに映画でグロリア・スワンスン、ジョーン・クロフォード、リタ・ヘイワースが演じいずれも成功している。だが演劇史上で記憶されるべきは、ジーン・イーグルス(1890-1929)のミス・トンプソンであろう。ジーンは7歳で初舞台をふみ、やがてブロードウェイの人気女優になる。1922年、ニューヨークで初演された「雨」は2年間のロングランの大当たりとなった。1925年にスタンフォード大学のフットボール選手エドワード・ハリス・コイ(1888-1922)と結婚。だが夫の暴力を理由に裁判離婚。このころから酒と麻薬に溺れ、1928年の舞台「ボール紙の恋人」上演中に主役だった彼女は、時間に遅れ穴をあける。そのため俳優協会から除名された。映画にも出演するようになった。サイレントでは「男、女そして罪悪」(ジョン・ギルバート共演)、トーキーになっては「嫉妬」(フレドリック・マーチ共演)「手紙」(ハーバート・マーシャル共演)。第2回アカデミー賞には主演女優賞にノミネートされながら、ニューヨークのパークアヴェニュー病院で失神して亡くなった。39歳という若さであった。マリリン・モンローを思い出させる人生である。
エドワード・ハリス(テッド)・コイ(1888-1935)
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サマセット・モームの映画化の古典ですか?youtu
beなどで観れませんかね?(* ̄ー ̄*)
投稿: 根保孝栄・石塚邦男 | 2014年3月27日 (木) 03時16分