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2014年2月 1日 (土)

戦後、初めての雪

Og76    昭和21年2月1日、東京では朝から降り続いた雨が午後になって雪に変わった。このため、電車は一部不通、上野の地下道では浮浪者が寒さに震えた。その二日前、河上肇は栄養失調に肺炎を併発して死んだ。三木清は前年の9月26日、豊多摩刑務所で死んでいる。吉永小百合主演の映画「母べえ」を見てふと思う。学問の自由、思想の自由、読書の自由を守ることはいつの時代でもたやすいことではない。戦後も赤狩りや反共による思想弾圧はあった。いまも性に対する規制は強化されようとしている。戦時下最大の言論弾圧といわれた横浜事件の元被告に65年を経て、やっと刑事補償を認める判決が下りた。戦前の話だが、四国の丸亀の図書館で廃棄事件があった。河上肇の「唯物史観」、高畠素之の「マルクス12講」「マルクス経済学」、恒藤恭の「マルクス主義根本問題」が指摘され、閲覧図書調査が行われた。永井館長は市会議員らによって攻撃されたとある。これらの話は歴史として語られないだろう(大阪毎日新聞、昭和9年1月16日)

    図書館で問題となる図書とは、社会主義や共産主義の本だけではない。性文学、悪魔崇拝、神秘主義、擬似科学、オカルト、艶本珍書、近現代の発禁本など、ボーイズラブ(BL)、児童ポルノなど。その時代に禁止とされる資料も歴史的研究資料としては大事である。どこが保存するのか。公的にできるのか、民間人によって単純所持が認められるのか。映画をみながらさまざまな思いがよぎる。

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コメント

ごぶさたしています。北陸の人間にとっては東京の2~3月の雪は、興味深いものです。
冒頭の印象的な部分、拙ブログに引用させていただきました。

かぐら川さん、ご無沙汰しています。俳句や歴史などとてもお詳しい方ですよね。一度、ブログをじっくり見せていただきます。同じココログのレイアウトで見やすくて、過去の記事が参考になります。

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