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2014年2月10日 (月)

パラノーマル現象の流行について

   最近のアメリカではロマンス作品の半分がパラノーマル(科学的に証明できない現象)を扱ったものである。これはアニメやテレビゲームの影響もあるだろうし、オカルトや超能力はもともとジャンルとしても確立している。マッチ箱や爪楊枝を念力で動かしたり、ユリ・ゲラーのようにスプーン曲げなどいろいろある。信じるか信じないかは個人の自由として、むかし評論家の小林秀雄は、「大昔の人達は、誰も肉体には存在しない魂の実在を信じていた」として、ユリ・ゲラーをテレビでみた小林はベルグソンの哲学を引き合いに出して科学で認められない現象を頭から否定することを難じた。(講演録「信ずることと知ること」) 

    この講演のなかで柳田国男がお化けの研究をしていた話があって、田山花袋が小説のネタをほしがっていたので、柳田がお化けの話をしたことがある。すると、花袋は余り奇抜すぎて小説にできないと言った。柳田は田山が自然主義の個人的な生活の告白のうちに、立てこもっていたのは残念なことだと言っている。小林秀雄流に解釈すればパラノーマルな小説もありということか。

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