なぜイギリスでは理髪店のサインポールが2色なのか?
理髪店の看板サインポール(正式にはバーバー・ポール)は赤白青の3色が世界共通である。だがイギリスでは赤と白2色の理髪店が多い。なぜだろうか。
近代以前の西洋では、理髪師が外科医も兼ねていて、理髪外科医と呼ばれていた。彼らは傷を治療したり、歯を抜いたり、そして血を抜く瀉血も行っていた。これは病気は悪い体液によって起こるとされていたからで、患者は棒を杖のように持ち、腕を固定し、理髪外科医は上腕の血管を切り、血を抜いた。血が棒につくのを目立たぬように赤色に塗られていた。その棒は包帯を洗って干すポールとして使われていたことから、理髪店の目印となった。はじめ赤白であったが、1745年、イギリスで理容師と外科医が別々のギルドになるとき目印のため青が加えられた。こうして理髪店の看板は赤白青になったが、中にはそれに反発し、赤白の看板をそのまま使う理髪店もいた。つまり、3色はイギリスでは定着しなかったが、1789年のフランス革命に登場した三色旗の影響でフランスの理髪店は3色のポールとなり、アメリカでは19世紀末の愛国心の高まりによって星条旗の青が加えられ、これが世界中に広まったといわれる。ただフランス国旗と同じ配色であることから、イギリスだけは3色が普及しなくなったと考えられる。(Barber Pole)
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