無憂荘の蜘蛛
18世紀プロシアの啓蒙専制君主・フリードリッヒ2世(フリードリッヒ大王、あるいはフレデリック大王)はベルリン郊外ポツダムに離宮を造り、サンスーシー(無憂荘)と名づけ、閑暇な日々を過ごしていた。ある日、この別荘で大王はいつものようにチョコレートを一杯飲もうとした。その時、ハンケチを忘れたことに気がついて寝室へ取りにいった。ところがその間に一匹の蜘蛛が天井から降りてきてチョコレートのカップの中に落ちた。大王はもどってきてそれを見て、取り替えるように料理番に命じた。すると銃声が鳴り響き料理番が倒れた。大王を毒殺しようとした料理番がばれたと思い自殺したのだった。「憂いなき」宮殿を建設した大王だったが、つねに暗殺の恐怖をだく孤独な人生だった。
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