「十誡」現代篇
サイレント期のヴァンプ女優といえばセダ・バラともう一人、ニタ・ナルディがいる。代表作はヴァレンティノと共演の「血と砂」であるが、セシル・B・デミルの「十誡」現代篇に出演している。「十誡」はモーセがイスラエルの民を率いてエジプトを脱出する歴史劇だが、サイレント版には現代篇がある。マーサ・マクタヴィッシュ夫人には2人の息子がいた。兄弟は大工を職としていたが、兄のジョンは正直な男で、弟のダンは多少の不正をしても金銭を得ようと望んでいる男であった。ダンはメリーと結婚して、数年後には建築業者として相当の地位を得ていたが、兄のジョンは依然として一介の大工にすぎなかった。ダンはサリー・ラング(ニタ・ナルディ)という妖婦に迷っていたが、ある教会の建築工事を引き受けた時、セメントの混合に砂を多く混入し不正の利益を働いていた。一日、母がダンを訪ねて来たとき、俄然壁が崩れ落ちて母は下になっ非業の死を遂げた。ダンの不正な事実は世に暴露され、彼はサリーに金策を要求して拒絶された。これを射殺し、逃れる途中激浪におぼれて死ぬ。彼の妻メリーは義兄のジョンに慰められて微かに前途の光明を認めたのであった。
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