曹操の墳墓「高陵」は本物か?
220年のこの日、魏の曹操は65歳で没した。曹操は蜀の先主劉備、呉主孫権に較べて甚だ不人気な人物である。それらは専ら「三国志演義」などの語り物や芝居の世界から来るものであろう。しかし、歴史上の曹操は、ながい中国の歴史の中でも、ほかに見出しがたい稀代の英雄である。その曹操の陵墓とみられる「高陵」(河南省安陽県安豊郷西高穴村)の発掘調査が行われた。中からは、200点以上の金銀や鉄、銅などの埋葬品や鉄剣が見つかった。曹操の墓であるとする碑文も出土し、「高陵」が曹操の墓と断定された。曹操は「建安25年正月、洛陽に崩ず。年66」と三国志に記されており、「棺におさめる時には平服を用い、金銀の珍宝を入れてはならぬ」という遺命を残して死んだと伝えられており、歴史文献と考古学出土文物との整合性が興味あるところとなっている。しかし、墓は盗掘されており、観光地化を狙った地元のでっち上げではないかという声もある。そこで中国全土の「曹」の姓をもつ男性から血液を採取して、墓から出た遺体のDNAと比べて科学的に検証するという。はたして曹操の墓は本物か?
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