細見綾子の俳句
年の瀬のうららかなればなにもせず
細見綾子(1907-1997)。本名・沢木綾子。明治40年3月31日、兵庫県氷上郡芦田村(現・丹波市青垣町)に、父・細見喜市、母・とり、の長女として生れた。昭和4年に肋膜炎の闘病生活で、佐治町の医師・田村菁斎の勧めで俳句をはじめた。繊細典雅な作風で、日常生活で見たもの感じたものを率直によんだ句が多い。句集「桃は八重」「技芸天」「曼陀羅」等がある。
鶏頭を三尺離れもの思ふ
菜の花がしあはせそうに黄色して
ふだん着でふだんの心桃の花
チューリップ喜びだけをもってゐる
来てみればほほけちらして猫柳
そら豆はまことに青き味したり
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