誤解から生れた訳語「死球」
日本の野球で使われるカタカナ語には、日本で作られた語が多くある。ナイター(night game)、ゲームセット(game is over)、クリーン・ヒット(sharp single)、ファインプレー(beautiful catch)、アベック・ホームラン(back-to back homers)、ゴロ(grounder)、トンネル(go throughh fielder's legs)、サイン(autograph)、フォアボール(base on balls)、ノック(furgo)、ランニングホームラン(inside the park home run)、シーズンオフ(off season)、ベースカバー(cover base)など。
投手の投げたボールが打者に当たることを、死ぬほど痛い目にあうボールだから「死球」と訳すのは、日本人の感覚からすると自然だが、英語では、hit by the pitchという。「死んだ(dead)」という単語が使われていない。日本で野球が紹介されたとき、おそらく、ボールが打者に当たったとき、「ボールデッド(プレーの中断)」の宣言をしたのであろう。それを聞いた日本人が、ボールが当たったときボール・デッドというのだと誤解して「死球」と訳してしまったらしい。ボールデッドとは、本来、そのボールを今プレーしているゲームから外すという意味である。
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