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2013年11月14日 (木)

亀井勝一郎忌

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   評論家・亀井勝一郎、1966年の忌日。「大和古寺風物誌」で知られる亀井勝一郎(1907-1966)は山形高等学校時代に第二外国語でドイツ語を学んだ。亀井の処女作とでもいうべき「人間教育」(野田書店)は一種のゲーテ論であると本人自ら語っている。昭和12年にはじめて大和の古寺を訪れたのもゲーテの「イタリア紀行」の影響によるものである。ゲーテのイタリア紀行やローマ哀歌にみちびかれて、亀井は日本のローマともいうべき大和を発見したのであろう。亀井は戦中、戦後、日本人の精神史研究に向かった。「古代知識階級の形成」「王朝の求道と色好み」「中世の生死と宗教観」「室町芸術と民衆の心」全8冊の予定であったが、4冊まで終ったところで、59歳でガンで斃れたために結局中絶の著作となった。

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コメント

亀井勝一郎のような文芸評論家は、もう出ないでしょうね。小林秀雄もそうですね。

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