ピレネー条約
ルネ・マグリットの絵に空中に浮いた巨大な岩、そしてその上にお城が描かれた「ピレネーの城」がある。ピレネーとはフランスとスペインの国境をなす大山脈である。30年戦争(1618-1648)はハプスブルグ家とブルボン家の対立がからんだヨーロッパの国際紛争であったが、1648年のウェストファリア条約で講和が成立した。だがその後もヨーロッパの覇権をめぐる争いは続き、スペインとフランスだけは戦争が継続していた。10年後の1659年11月7日、両国の間を流れるビダソア川にあるフェザント島で講和条約(ピレネー条約)が結ばれた。
スペインの宮廷画家として知られるベラスケス(1599-1660)は1652年に王宮配室長に任命され、多忙な晩年であった。1660年、ピレネー条約で定められたマリー・テレーズとフランス国王ルイ14世との婚儀の準備のため、フェリペ4世に同行してフェンテラビア(バスク地方)に行った。だが慣れない長旅と高齢のため、ベラスケスはマドリード帰還後約1月のち病が高じて、8月6日、61歳で没した。(Pyrenaei)
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