美人ランキングの不思議
女性誌「女性自身」(1963年11月18日号)が女性読者を対象に美人投票を行った。その結果は、以下のとおり。
1位 新珠三千代
2位 美智子妃
3位 山本富士子
4位 高峰秀子
5位 香川京子
6位 入江美樹
7位 若尾文子
8位 勅使河原霞
9位 岩下志麻
10位 岩崎加根子
当時の女性誌の読者層はミセスが多く、保守的だったのだろうか。1963年といえば吉永小百合の熱狂的なファンが自宅に侵入するという事件もあり、倍賞千恵子が「下町の太陽」で売り出し中だった。歌手では島倉千代子、西田佐知子、ザ・ピーナッツ、弘田三枝子、中尾ミエ、伊東ゆかり、園まり、九重佑三子、いしだあゆみ、田代みどりなど新しいスターが生れていた。
映画では松竹ヌーベルバーグの炎加世子、桑野みゆき、そして加賀まりこが「月曜日のユカ」で小悪魔ぶりを発揮。「高校三年生」で舟木一夫と共演した高田美和や姿美千子、「モンローのような女」でセクシーを売り物にした真理明美も注目された。お茶の間のテレビでも新人女優に人気が集まった。大空真弓はTBS「愛と死をみつめて」(1964)でブレイク。宝塚歌劇団出身の佐治多恵子は「姿三四郎」で柔術家の娘、鈴村由美は「忍びの者」で九の一を、「新選組血風録」では沖田総司が淡い恋心を抱く医師の娘お悠を可憐に演じた。このほか「柔」の伊藤榮子、「たまゆら」の亀井光代、映画「青い乳房の埋葬」でデビューした梓英子などが登場している。
« フィンセント・ファン・ゴッホ その名前の足跡 | トップページ | 俛焉日有孳孳 »
「女性」カテゴリの記事
- 龍馬の婚約者「千葉佐那」(2024.10.15)
- 岸壁の母(2022.12.17)
- 宇治原はスカーレット・ヨハンソンを知らなかった(2018.12.01)
- ファニイ・フェイスの時代(2020.04.16)
- 活動的なファーストレディ(2023.07.08)
コメント