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2013年11月 2日 (土)

ブサイク女優論

T02200293_0480064012630141873     ドラマ「おさな妻」(1970)を見ていると、玲子(麻田ルミ)と同じ団地に住む主婦の役で樹木希林がでている。悠木千帆という芸名で当時28歳だが40歳くらいにみえる。ガサツで厚かましく金をかりにきたり、ブサイクな女という役柄である。樹木がブレイクしたのは4年後の「寺内貫太郎一家」の老婆である。沢田研二のポスターを眺めて「ジュリー!」と腰を振りながら悶える仕草で一躍有名になった。「おさな妻」のメガネ主婦は樹木の芸風を確立した注目されるべき作品であろう。喜劇女優といえば清川虹子が一番有名であるが、清川は若い頃は肉感的に美人であった。女優はたいてい若い頃は人並み以上に美しい人がなるので、多くの年増女優も娘時代はきれいだった方が多い。失礼ながら、若い頃から決して美人といえないながら大女優と呼ばれるようになった人が3人いる。市原悦子、樹木希林、泉ピン子であろう。木村功主演の映画「雪国」(1965)で市原(当時29歳)は芸者として登場するがブサイクな女性を演じている。近年はこの3人に渡辺えりを加えてもよい。

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