ポトスライム
津村記久子の小説に「ポトスライムの舟」がある。派遣会社で働く女性がある日、世界一周クルージングのポスターを見る。費用は163万円。その金額が年収とほぼ同額であることに気がつく。ワーキングプアの独身女性の身辺雑記が綴られているが、ポトスライムというポピュラーな観葉植物で作られた寄る辺ない小船が荒波に漂流する姿がうかぶ。
ポトスライム(右画像)がとのような葉色や葉形をしているのか知らなかった。観葉植物という言葉そのものも曖昧である。広辞苑1979年では「ハゲイトウ、ベゴニアなどの類」とあるが、新版ではハゲイトウは除かれ、「ベゴニア、クロトン、カラジウム、フィロデンドロン、シダ類やヤツデ」などがあげられている。つまり日本には伝統的に鉢に入れて葉を観賞する習慣はあったが、オモトやイワヒバ、センリョウ、マンリョウ、ハボタンなどは含まれない。古典園芸植物やサボテン・多肉植物を除く近代的なインテリアにふさわしい熱帯、亜熱帯の植物をさすことが多い。人気の観葉植物はポトフ、へデラ、モンステラ、オリヅルラン、パキラ、オリーブ、ユッカ、ベンジャミン、シュガーバイン、サンスべりア、カジュマル、ストレリチア、ヘビーディアーズ、ゴムノキ、ドラセナ・マッサンゲアナ、ゴールドクレスト、エアーブランツ、ハートカズラ、シェフレラ(カボック)など。観葉植物は市販されているもので800種くらい、世界の品種には2000~3000種を超えるものと考えられる。(pothos,begonia,Hedera,Monstera,spider plant,pachira,olive,Yucca,Benjamin,shugabain,Mammillaria)
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とても魅力的な記事でした。
また遊びに来ます!!
投稿: fxの初心者 | 2013年5月30日 (木) 13時34分