「嵐の一夜」逃亡者第28話
リチャード・キンブルはマーシー(べセル・レスリー)という女に脅かされて島へ渡った。女は5年前、キンブルに妊娠中絶を断わられたことを怨みに思っていた。(1973年のロー判決以前のアメリカでは妊娠中絶は規制されていた)。そしてマーシーは金を盗んで逃亡していた。キンブルと話しをするうちに、愛情を感じるようになるが、すでに保安官に通報した後だった。暴風雨がやめば:警察がペリコプターで捜索にくる。女はキンブルを逃がす。嵐の家の中で男と女、めずらしく二人だけの出演でキスシーンもある。どうもサマーセット・モームの「雨」のサディ・トンプソンと宣教師ダヴィットソンの雨の欲情のようだ。劇中に二度ほどジョーン・クロフォードの映画の話がでてくる。ふと思い出した。ジョーン・クロフォード主演の映画「雨」(1932年)はアメリカ人なら誰でも知っている傑作だった。キンブルが別れ際に「ところで、あの映画の結末はどうだったった?」と訪ねるセリフが面白い。共演の女優べセル・レスリー(1929-1999)は1949年デビューの美人女優で半世紀のわたる長いキャリアがあるが、ほとんどが舞台とテレビで日本では見る機会が少なかった。ケビン・コスナー主演「メッセージ・イン・ア・ボトル」は彼女の遺作となった。Bethel Leslie
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