赤井・赤川・赤松(日本人名録4)
赤松則村(法名は円心)が29歳の頃、京の路上で若い僧に出会い、僧から「将来、あなたはきっと出世します」と告げられた。まだ播磨の田舎侍だった則村は、「うれしいことです。もし本当なら、出世したあかつきには、貴僧に恩返しいたしましょう」と答えた。のち則村は足利尊氏に味方し、播磨守護となる。赤松氏繁栄の基を築く。守護になった則村は法雲寺を建立し、高僧を招いた。則村の前に姿を現した高僧は、かつて京の路上で「出世する」と予言した雪村友梅だった。
赤穂四十七士の1人、赤垣源蔵は巷説で、本名は赤埴重賢(1669-1703)。赤垣源蔵徳利の別れは有名だが、実際は下戸だったといわれる。新劇俳優信欣三の夫人・赤木蘭子(1914-1973)は東宝争議の際、「来なかったのは軍艦だけ」と言った。
「赤星」といえば阪神タイガース盗塁王の赤星憲広だが、明治の実業家に赤星弥之助(1853-1904)がいる。古美術コレクターで、その子が鉄馬、四郎、五郎、六郎。赤井米吉(画像 1887-1974)は明星学園創立者。西田幾多郎は叔父。赤尾好夫(1907-1985)は旺文社の創設者。漆芸家の赤塚自得(1871-1936)、ギャグ漫画の赤塚不二夫(1935-2008)。赤川次郎は推理作家には珍しく本名である。
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