ラスト・タンゴ・イン・パリ
冬のパリ。アパートの空き部屋で中年男のポールは、そこで出会った若い娘、ジャンヌを犯す。だがふたりは何事もなかったかように別れる。ジャンヌにはTVディレクターの恋人がいる。常識的な彼に満たされないものを感じている。一方、ポールは妻が自殺したばかりだった。アメリカ人のポールは5年前にこのホテルの客として泊まり、以来、夫婦となっていた。妻の浮気も知らず、花に埋もれた死体に泣きくずれる日々をすごす。そして再びポールとジャンヌは再会し、タンゴのコンテスト会場で踊る。ジャンヌのアパートに追いかけてきたポールに向けてピストルが発射される。セックス描写だけが話題となったが、現代人の孤独と悲哀をこれほど切なく描写した映画はほかにない。白髪と薄毛、腹がでている、痔、インポテンツ、友達がいない、中年の悲哀をブランドがよく演じている。彼はまだ48歳だったが。2004年にマーロン・ブランド、2011年にマリア・シュナイダーが他界した。
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