グロティウスとウェストファリア条約
1645年のこの日、オランダの法学者フーゴー・グローティウスが62歳で没した。若い頃、宗教上の対立に巻き込まれて牢獄に入れられたが、妻マリアの助力で、書物運搬箱に身を潜めて、からくも脱出した。彼は、牢獄の中でも、また亡命中にも、多くの学問的な著述を続けた。三十年戦争の悲惨な現実に直面して、人類を戦争の惨禍から救うにはどうすべきか考えた。彼の主著「戦争と平和の法」(1625)は1648年のウェストファリア条約に大きな影響を与えたといわれる。互いに対立する諸国家の関係に秩序と法をあたえ、これによって戦争を避け、国際平和を維持しようとする国際協調思想を法学的に基礎づけたのである。( keyword;Hugo Grotius,Westphalia,De jure belli ac pacis )
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