「はだしのゲン」歴史認識問題
松江市教委が「はだしのゲン」制限をついに撤回した。ゲン制限は下村文科相も「子供の発達段階に応じた配慮で問題はない」と松江市教委政府は政府からもお墨付きをいただいていた。政府としては左翼勢力の反戦のシンボルともいえる「はだしのゲン」を禁書にする格好の機会であった。しかし世論の反対も激しく、ネット署名ではわずか5日で1.5万人を超えたという。過激描写を口実としているが、日本の侵略戦争や天皇の戦争責任にもかかわる作品で、保守層にとっては反日漫画として積年の嫌悪が爆発したものであろう。国連の潘基文事務総長も「日本政府は自らを深く顧みて、国際的なビジョンを持つべきだ」と苦言を呈しているが、最近の日本政府の動きは、麻生のワイマール憲法発言のように改憲に向けてエスカレートしている。「はだしのゲン」を松江市教委が撤回したからといって問題が解消したわけではない。全国の学校や公共図書館の管理者たちは保守的である。政府の意向に沿う思想や行動わとることのほうが公務員として出世や昇進は早い。ある公共図書館を教委幹部が視察して「はだしのゲン」が開架にあると、「ここの館長は、ゲンが好き」という評価を下すであろう。一種の思想の選別や査定に「はだしのゲン」が悪利用されることになる。つまり今後「はだしのゲン」や「従軍慰安婦」などの関係図書を意図的に除籍するような動きが図書館で起こらないとはいえない。役所や学校は隠蔽体質がある。
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