安達が原の鬼婆
むかし那智の東光坊の阿闍梨裕慶一行が山伏姿になって東国行脚に出かけ、陸奥の安達が原に差し掛かったとき、老婆の小屋に立ち寄って一夜の宿を借りる。老婆はもてなしのためにと裏山に薪を採りに出かけるが、そのさい奥の部屋を決してのぞいてはならぬと言い残す。裕慶らが好奇心からその部屋をのぞいたところ、そこには喰われてしまった人々の残骸が累々と重なっていた。
最近みたホラー映画「ホステル」も見知らぬ街を訪れた3人の若者たちが、次々と惨殺されているという恐ろしい話。旅は怖いものである。鬼婆ほどでなくとも、追いはぎ、雲助はでるだろう。柄本明がBSプレミアム「旅のチカラ」のロケ中、ペルーで強盗団に襲われてカメラなど撮影機材が奪われる被害にあった。幸い、柄本とスタッフにケガはなかった。BS放送の人気番組の1つは旅番組である。わたしも中山エミリーが国境地帯を訪ねる番組や野村佑香が「ぐるっと一周」する番組をよくみる。こんな可愛いい子が一人で大丈夫だろうか(もちろん大勢のスタッフ同行だけど)と不安におもう。ホラー映画のように恐ろしい目にあうシーンは自分の妄想と重ね合わせて見ている。世界ふれあい街歩きとホラーとは表裏一体ものものである。
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殺人鬼女ベラからこちらを読みました。安達が原の鬼婆は最初に殺してしまった若い女が、実の娘だったんですよね。
投稿: | 2014年5月 2日 (金) 18時46分