孔子離婚説
むかしマイク眞木と前田美波里がご夫婦のとき、2人で歌ったレコードが家にあって何度も聞いていた。その後、2人は離婚し、テレビなどでも2人が一緒に歌うのを聞いたことはない。「気楽に行こう」というヒット曲も耳にすることはない。離婚体験を「バツイチ」というが、離婚は「×(バツ)」であり、離婚カップルの楽曲は封印されるのであろうか。当時、理想的な似合いのカップルという感じだった。ところで芸能界にはお似合いなのに何故別れたのかというカップルは多い。平幹二朗&佐久間良子、林与一&小川知子、勝呂誉&大空真弓、神田正樹&松田聖子、千葉真一&野際陽子、石坂浩二&浅丘ルリ子、三谷幸喜&小林聡美。夫婦の数だけ理由があるのだろう。実は儒教の祖、孔子も離婚したという新説がある。妻は宋の幵官(けんかん)氏の娘で名はわからない。これまで出版された貝塚茂樹先生などの本をいくら探しても孔子離婚の記述は出てこない。儒家にとって離婚はタブーなので誰もふれられなかった。その根拠は「礼記」にある。
孔子の妻がなくなって1年がたったときのこと。まだ喪に服している人物がいると聞いて、それは誰かと孔子が尋ねると、孔子の息子、伯魚だという答えが返ってきた。孔子は思わず、「やりすぎじゃないか」ともらした。それを聞いた伯魚は喪に服すのを止めてしまった。
なぜ、これが離婚の論拠になるかというと、当時、父や母が亡くなった際は3年の喪に服することになっている。ところが、もし父が母を離縁してしまった場合は、亡くなっても喪に服さない、服しても1年までなのである。1年以上の喪に服するのを、「やり過ぎだ」と孔子が言ったということは、すなわち離婚の証拠になるのである。
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