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2013年7月21日 (日)

猫のシッポ

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①ニホンネコ②アビシニアン③コラット
④シャム⑤ヒマラヤン⑥ペルシャ

    英雄ナポレオンや唐の則天武后は猫嫌いで知られている。猫は気まぐれで、いかなる独裁者でも思い通りにならないからであろう。日本猫はシッポが短い。むかしシッポに火鉢の火が引火し火事が起きたことから、長いシッポの猫が日本人に嫌われたというもっともらしい説がある。写真家岩合光昭などの猫写真がブームである。猫のシッポの動きで気持ちがわかるそうだ。たとえばシッポを垂直に立てているときは、うれしいときや甘えているときのしぐさで、ご飯が欲かったり、なでたり遊んだりかまってもらいたいのだ。また、シッポの先をやや前向きにすると、あいさつの表現といわれる。

   夏目漱石の弟子である寺田寅彦にも、科学者としての味のある短文がある。

   猫のしっぽは猫の感情の動きに応じてさまざまの位置形状運動を示す。よく観察していると、どういう場合にどんな格好をするかということはいくらかわかって来る。しかし、しっぽのないわれわれ人間には猫の「しっぽの気持ち」を想像することは困難である。舌でなめたりあと足でかいたりする気持ちはおおよそ想像してみることはできてもしっぽの振りごこちや曲げごこちは夢想することもできない。従ってわれわれは猫のしっぽの行動について「批評」する資格を持ち合わせない。科学の研究に体験を持たない言わばただの「科学学者」の科学論には往々人間の書いた「猫のしっぽ論」のようなものがあるのも誠にやむを得ない次第なのである。

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