親子2代作家
白石一文は2010年「ほかならぬ人へ」で直木賞を受賞した。父は白石一郎で、初の親子2代での受賞となった。親子で医師や政治家は5万といるが、親子2代作家は少ない。文才は世襲できぬものなのであろう。広津柳浪と和郎、吉行エイスケと淳之介、田中英光と光二、福永武彦と池澤夏樹、太宰治と津島佑子・太田治子、森鴎外と森茉莉、幸田露伴と文。
「椿姫」の作者デュマは父と区別するため、デュマ・フィスあるいは小デュマと呼ばれる。「椿姫」の大当たりを父に伝える電文にいわく「あなたの作品の初日かと思うほどの大当たり」。その返事「わが最良の作品は、息子よ、おまえだ」。
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