泉流寺「ねむり観音」
兵庫県宝塚市山本の泉流寺に「ねむり観音」といわれる十一面観音菩薩が安置されている。観音堂の本尊で、室町時代中期の作で、昭和51年、宝塚市文化財に指定された。
この山本の地は戦国時代、荒木村重の領地であったが、織田信長の配下である塩川国満が山本を攻め、諸寺は炎上した。のち加賀前田藩が再建し、北摂の名刹として知られるようになり、大伽藍であった。明治5年の失火と廃仏毀釈により十一面観音菩薩を残し、すべて失った。この観音を「ねむり観音」と地元の人がよぶのは、目を閉じたように見えるからであろう。眠りに関する悩みや病気の人たちを救ってくれる霊験あらたかな観音さまで地元住民からは篤い信仰を集めている。(参考:若林泰「山本のねむり観音」歴史研究283)
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