映画の中のモダン・ジャズ
映画でモダン・ジャズが効果的に使われ出したのは、ジャズの本場アメリカよりも、フランスが先であった。1956年から58年にかけて、「大運河」「死刑台のエレベーター」「殺られる」あたりからでヌーベル・ヴァーグの作品に新鮮な味を加えている。アラン・ドロン、ジェーン・フォンダの小粋な映画「危険がいっぱい」(64)の音楽もサスペンスに大きな効果をなしている。ラロ・シフリンが音楽を担当していたが、彼はその後、アメリカへ渡りハリウッドで大成功した。「スパイ大作戦」「ブリット」「ダーティー・ハリー」「燃えよドラゴン」などアクション映画には欠くことのできない映画音楽作家となる。モダン・ジャズとアクションとがマッチし、きわめて新鮮な雰囲気を生み出した。ドロン、マックイーン、イーストウッドらのスターはラロ・シフリンのジャズとともに僕の記憶に残っている。
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