五社協定と丸井太郎の自殺
松竹・東宝・大映・新東宝・東映が1953年に調印した専属監督・俳優に関する協定。後に日活が加わり、新東宝が倒産するまでの3年間は六社協定となっていた。「スターを貸さない、借りない、引き抜かない」の三ない主義を打ち出している。五社協定で映画界から干されたスターに新東宝の前田通子(画像)がいる。監督から「着物の裾をまくれ」と指示されたことを拒否した。大蔵貢はこれに激怒し、両者を即時解雇した。前田は人権擁護局に訴え、勝訴したものの、大蔵のさしがねで芸能界から締め出されれた。
テレビ「図々しい奴」で人気者になった丸井太郎も五社協定の犠牲者といえる。大映専属であった丸井は飼い殺し状態に置かれたことに絶望して1967年にガス自殺した。
丸井の死後、1971年大映は倒産し、五社協定は自然消滅した。
« ラッパ練習中 | トップページ | 舎密局跡とハラタマ博士 »
「映画・テレビ」カテゴリの記事
- 地震のあとで(2025.04.06)
- ジーン・ハックマンさん死去(2025.03.01)
- 春の新ドラマ(2025.05.03)
- 2025年冬ドラマ、どれ観る?(2025.01.23)
- 秋の新ドラマ(2024.10.15)
コメント