オブロークとバールシチナ
ロシアの音楽家バラキーレフ(1837-1910)により紹介された「ヴォルガの舟歌」(1860年以前に成立していたらしい)日本でも「エイコーラ、エイコーラ」という掛け声が知られるが、舟を曳く人夫は農奴たちである。 ロシアの封建時代、農奴は地主に対して年貢(オブローク)と賦役労働(バルシチナ)の義務を負っていた。地主の畑での賦役労働は週のうち4日以上に及ぶことがあった。9-10世紀ころに始まり、1861年の農奴解放令で廃止されたが、現実には1917年の革命まで続いた。
左図は18世紀ころの夏の格好をした農民。帽子をかぶり、リンネルのズボンをはき、白のチュニックをつけ、足の回りに脚袢を巻いている。(Barshchina,Obrok,Balakirev)
参考;伊藤幸男「エカチェリーナ時代におけるオブロークの意義」山梨大学学芸学部研究報告4 1953年12月、久保英雄「バールシチナをオブロークに」静岡大学教養部研究報告 人文・社会科学篇 25(2) 1989
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