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2013年6月16日 (日)

ディケンズの父

    チャールズ・ディケンズはイギリスで最も人気のある、そしておそらく最大の小説家である。チャールズ・ジョン・ハファム・ディケンズCharles John Huffam Dickensは、1812年2月7日、ポートシー町(のちポーツマス市に編入)の一区ランドボートに生まれた。現在のコマーシャル・ロード393番地で、その家は博物館になっている。父のジョン・ディケンズはその地の海軍主計局の事務員だったが、チャールズが9歳の時に、父は一家をまとめてロンドンに出て来た。彼は小説『デイヴィド・コパフィールド』に登場するミコーバーのモデルだけあって、金銭にはだらしなく、多くの借金を背負い込み、遂に投獄される。これからチャールズの苦難の時が始まる。小説のミコーバーはこれといった収入はなくとも、好きな酒を飲み、贅沢な物を食べるので、借金が日増しに増えるが、彼はそんなことは一向気にしないで「そのうちどうにかなるさ」と、いつもうそぶいている。この人物は多くの読者に喜ばれたために、ついにミコーバリズム(楽天家)という語が一般に通用するようになった。「年収20ポンドだとする。その人の支出が19ポンド19シリング6ペンスならば、あの人は幸福であるが、支出が20ポンド06ペンスならば、その人は不幸である」と、デイヴィドに語っている。放漫家の彼がいかにももっともらしい講釈をするのだから、誰でも笑わずにはいられない。

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