バルザックの父
「ゴリオ爺さん」「谷間の百合」などで知られる19世紀フランスを代表する小説家オノレ・ド・バルザック。名前に「de」がついていると貴族に聞こえるが本当は貴族階級ではない。バルザックの父はベルナール・フランソワ・バルッサ(画像1746-1829)という。革命期から王政復古期にかけて陸軍糧末秣部に勤務して、相当な地位まで出世を遂げた人物ではあったが、生まれが無産の農民だったため貴族まではたどりつけなかった。しかし、彼は密かに本名の「バルッサ(Balssa)」を名門貴族のバルザック・タントラーグ家から、同じ名字の「バルザック(Balzac)」へと改めていた。それに勝手に、恒常的に「ド」をつけるようになったのは、息子の作家オノレ・ド・バルザックである。(Bernad Francois Balzac)
« パラミター | トップページ | チャイコフスキーの父 »
「苗字」カテゴリの記事
- ヤロスラフ(2024.09.05)
- 名前に「平」がつく意味は?(2024.04.26)
- 私の名前は大久保清です(2024.04.19)
- 人名研究・北京五輪とウクライナ(2022.03.04)
- 最近英米にフランクという名が減少した理由(2021.12.12)
コメント