バルザックの父
「ゴリオ爺さん」「谷間の百合」などで知られる19世紀フランスを代表する小説家オノレ・ド・バルザック。名前に「de」がついていると貴族に聞こえるが本当は貴族階級ではない。バルザックの父はベルナール・フランソワ・バルッサ(画像1746-1829)という。革命期から王政復古期にかけて陸軍糧末秣部に勤務して、相当な地位まで出世を遂げた人物ではあったが、生まれが無産の農民だったため貴族まではたどりつけなかった。しかし、彼は密かに本名の「バルッサ(Balssa)」を名門貴族のバルザック・タントラーグ家から、同じ名字の「バルザック(Balzac)」へと改めていた。それに勝手に、恒常的に「ド」をつけるようになったのは、息子の作家オノレ・ド・バルザックである。(Bernad Francois Balzac)
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