艶笑喜劇の帝王ランド・ブッツァンカ
イタリアには芸術においてボッカチオの「デカメロン」ような陽気で愉快で人間の本能を露わにするというルネサンス的伝統が脈々と根づいている。映画としては60年代シシリア・コメディにみられる艶笑喜劇というジャンルが確立した。ピエトロ・ジェルミ監督の「イタリア式離婚狂想曲」(61)「誘惑されて捨てられて」(63)、ヴィルナ・リージの「エヴァの匂い」(62)「カサノヴァ'70」(64)などの作品である。艶笑喜劇に欠かせない男優としてはマルチェロ・マストロヤンニであるが、彼はあまりにも世界的に有名な俳優で艶笑喜劇だけではない。むしろランド・ブッツァンカが艶笑喜劇を代表する男優であろう。山城新伍と加藤茶を合わせたようなキャラで、寄り目がちで角ばった顔の二枚目といえる。これまで共演した女優はステファニア・サンドレリ、ロッサナ・ポデスタ、シルヴァ・コシナ、ラウラ・アントネッリなど多彩。「裸のチェロ」では美しい妻を持ったチェロ奏者な奇妙な悩み(?)を描く。妻の裸を他人に見せたいという願望が昂じて、ついにオペラ公演の観衆の目前で、全裸の妻を披露するという奇行で精神病院に入れられる。哀れな男の本性をコミカルに描きながら、妖艶な女優の見事な美乳、美尻をたっぷり見せてくれる。イタリア艶笑喜劇は馬鹿馬鹿しさとエロスが最高の魅力である。Lando Buzzaca
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