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2013年5月 6日 (月)

春夫忌

Photo  佐藤春夫、1964年の忌日。佐藤は酒を飲まなかったようだが、女性遍歴に関しては華やかな話題が豊富である。「わが恋愛生活を問われて」(大正15年10月)の中に「僕の霊の上に影を宿している女は五人ある」と言っている。その五人が誰なのか、明言はしていないが、おそらく彼の作品に現われたる女性であろう。

    「海辺の恋」「少年の日」の女性は、和歌山県立新宮中学校の先輩の妹である大前俊子である。おとぎ話のような「ありやなしやとただほのか」なはかなくも可憐な恋であった。

    二番目の恋は、21歳の時。相手は青鞜社の同人である尾竹紅吉の妹・尾竹ふくみ。この女性については小説「観潮楼附近」にくわしく出ているが、「僕は足かけ三年思っていて、その人と口をきいたことは十ぺんとはない。(略)この人は、私に、常に人生になければならない憧れの要素を私の心のなかへ沁み込むませて消えていった、ちょうど暮春の夕ぐれのように美しく」とのべている。プラトニックラブで、このとき春夫は不眠症になった。

    三番目の恋人は芸術座の女優であった川路歌子(本名は遠藤幸子、当時18歳)。彼女とは大正3年に本郷区追分町9番地に新居をかまえた。

    四番目は女優の米谷香代子(まいやかよこ)。大正6年から大正9年まで同棲した。

    五番目は小田中タミ。大正13年に結婚し、昭和5年に離婚している。

   六番目は谷崎潤一郎の前夫人の石川千代。大正10年8月18日の所謂「小田原事件」を経過して、昭和5年8月、千代と結婚。佐藤春夫は大恋愛の末に苦労して手に入れた結婚であったため、千代夫人には生涯頭があがらず、尻に敷かればなしだったそうである。大正10年11月、「人間」に発表した「秋刀魚の歌」は千代に寄せる心情を歌っている。

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