ドイツ5マルク紙幣の女性は誰?
ユーロ導入により2002年に市場から回収されたマルク札だが、紙幣に描かれた人物が誰かわかない。5マルク札は右画像のように上下、新旧2種ある。ドイツでは女性革命家クララ・ツェトキン(10マルク)、クララ・シューマン(100マルク)、画家マリア・ジビーラー・メーリアン(500マルク)と女性が紙幣モデルになることが多いが、新5マルク札は女流作家ベッティーナ・フォン・アルニム(1785-1859)である。夫のアヒム・フォン・アルニムも著名なロマン派の文学者。ベッティーナはゲーテの母親からゲーテの幼少期の思い出を熱心に聞きだし、ゲーテとの文通を虚構を交えて「ゲーテとある子供との往復書簡1794年~1805年」(1835)を著したことで知られる。なお旧5マルク札については沼辺さんのコメントをご覧ください。(Bettina von Arnim)
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はじめまして。ときどき訪問してはケペル先生の博識ぶりに感嘆しております。
さて標題の「5マルク紙幣」、上に掲げたほうの女性は著名人ではなく、ルネサンス期のドイツ画家アルブレヒト・デューラー(1471~1528)が1505年に描いた油彩画「若いヴェネツィア女性の肖像」(ウィーン美術史美術館)の一部分です。画像は以下をご参照ください。
http://uploads3.wikipaintings.org/images/albrecht-durer/portrait-of-a-venetian-1505.jpg
大巨匠の代表作ではありますが、自国の美術館にあるわけでもない絵をドイツがわざわざ紙幣の図柄に選んだ真意は今もって謎です。
投稿: 沼辺信一@千葉 | 2013年5月 4日 (土) 01時00分
沼辺さま。詳しくご教授いただきありがとうございました。旧5マルク紙幣の女性が誰なのかわからず、新旧同一ではないかと即断してしまいました。なにごとも慎重にしらべなければなりませんね。
投稿: ケペル | 2013年5月 4日 (土) 07時59分