唐草文の文化史
唐草文様の起源は古代エジプトの睡蓮の文様にあるといわれる。開花の睡蓮とつぼみの側面形を交互に弧線で繋いだり、渦巻文で組合わせたりするものが見られる。
それらが地中海文明を経てギリシャにいたりシュロの葉を扇形に開いたような植物文様(パルメット唐草文)となった、この文様が、ローマ、西アジア、インド、中央アジア、東アジアなどに伝わり、各地で多様な模様へと変化した。仏教美術では、仏像の台座や光背などに用いられている。睡蓮以外のモチーフでは、葡萄、石榴などが多く、中国唐代では牡丹唐草文様が見られる。日本では前5000年の縄文土器に唐草文が見られ、正倉院宝物の中にも西方から伝えられた多くの唐草文様が見られる。( 参考:石渡美江「楽園の図像」) palmette
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