美人姉妹の謎の自殺
デトロイト近郊の小さな町。厳格な中流家庭に突然不幸が襲った。リズボン家は両親とテレーズ、メアリイ、ボニー、ラックス、セシリアという美しい五人の姉妹がいた。末娘セシリアが謎の自殺をとげたのは6月のことで、町を覆いつくすヘビトンボの季節だった。この事件によって一家の生活は一気に暗転する。セシリアの自殺から1年後、またしてもヘビトンボの季節に、残りの四姉妹が一緒に自殺を図った。1人は首をつり、1人は睡眠薬を多量に飲み、1人はオーブンに顔を突っ込み、1人は車の中で自分のベルトを巻きつけた。ただ1人救出された娘も、自宅に帰って数日後、睡眠薬を多量に飲んで姉妹たちのもとへと去った。全員年子の五人姉妹は、なぜ自殺しなければならなかったのか、動機は謎に包まれている。何かに取り憑かれたかのように、夏の終わりの季節に次々と若い命を散らしていった。原作はジェフリー・ユージェニデスの小説「ヴァージン・スーサイズ」。1999年にはソフィア・コッポラで映画化されている。邦題は「ヘビトンボの季節に自殺した五人姉妹」。(The Virgine Suicide,Jeffrey Eugenides)
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