白鹿洞書院
江西省盧山五老峰のふもとに建てられた書院。もと唐の詩人・李渤(773-831)の書斎であったが、940年に書院に改変。その後荒廃するに任されていたのを、この地に地方官として赴任して来た南宋の朱熹が1179年に再建し、海内書院第一とうたわれた。朱熹がこの書院のために定めた白鹿洞書院掲示は、朱子学の教育理念の精髄として、わが国にも大きな影響を与えた。本文はわずか175字で、これに260字の跋文が添えられたものである。
「父子に親(しん)あり。君臣に義あり。夫婦に別あり。長幼に序あり。朋友に信あり」ここから親・義・別・序・信を5教の徳目という。これを学ぶには、5つの序がある。学び、問い、思い、弁じ、行う。5つの序を踏むことによって、5教の徳を修養することができる。
参考文献:柴田篤「白鹿洞書院掲示と李退渓」九州大学 哲学年報61 2002年
「学問・資格」カテゴリの記事
- 聖書新事典「価値なし」(2023.02.15)
- 雑学の基礎・基本「書誌研究」(2014.09.13)
- 論文の成果だけを性急に求める学界の風潮(2014.03.16)
- デジタル・アナログ二刀流(2013.06.06)
- 知性と教養って何?(2023.03.03)
コメント