春の暖かい陽射しで水はぬるんでくる。洗濯や水仕事などをしている女性には何よりも嬉しいことだ。
これよりは恋や事業や水温む(虚子)
大正5年2月11日、「高商卒業生諸君を送る」とある。高浜虚子ほどの人になると様々な場所で「先生ここで一句」などとせがまれたのであろう。卒業生たちに餞の一句を作った。卒業生たちはそれぞれの夢を抱いて世の中に出て行くのである。世の中は厳しいぞなんて言わずに、虚子は希望に満ちた青年たちの心に喝采を送っている。「水温む」と言えばこの句を思い起こすほど代表的な句である。
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