無料ブログはココログ

« 戦国大名領域研究1560年 | トップページ | ガンディーの鉄道嫌い »

2013年3月 9日 (土)

未発の気象

Photo_3     1200年のこの日、朱熹が71歳で没した。中国の思想の大きな流れは、前漢に国教となった儒教であるが、後漢には訓詁学として盛んとなるが、次第に儒教は魅力を失い、仏教がひろく普及していく。とくに禅宗は、宋代に入って儒教、老荘思想とも結びついていた。南宋の朱子も若い頃は禅へ傾倒していた。進士となった朱子は、24歳のとき延平(福建省南平市)の李侗(1092-1163)の教えを受けた。李侗は、禅理をまくしたてる朱子に向かって「おまえは、宙に浮いた理屈ばかりをいうが、眼前の事実についてはなにもわかっていない。道は玄妙なものではない。ただ日用の間に着実に工夫することによって自然に会得できるのだ」と説く。それには「未発の気象」を養うことだという。「未発の気象」とは『中庸』の「喜怒哀楽の未だ発せざる、これを中という。発してみな節にあたる。これを和という」という言葉に基づくもので、感情の動く以前の、澄みきった、偏りのない心である。この心は「黙座して心を澄ます」ことによって体認される。禅理と共通するものをもちながら、しかも現実への着実な取り組みを説くこの教えは、朱子の学問の方向を決定するようになった。(3月9日)

« 戦国大名領域研究1560年 | トップページ | ガンディーの鉄道嫌い »

「哲学・思想」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 戦国大名領域研究1560年 | トップページ | ガンディーの鉄道嫌い »

最近のトラックバック

2017年11月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30