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2013年3月17日 (日)

無償の営為

    ある児童書出版社の子ども向け伝記シリーズの顔ぶれがずいぶんと変わっている。野口英世、二宮金次郎、一休、良寛などは消えていき、本多光太郎、松下幸之助、オードリー・ヘップバーン、イチローなどが加えられているという。さきごろの文化功労者でもそうだが、社会的、経済的に十分に成功を収め、評価される人が受賞することが多い。国民だれもが知っているスターやヒーロー、著名人ではあるが、何か腑に落ちないものを感じている。最近、大リーグで活躍する野球選手やサッカーの人気選手を学校へ招いて話をさせる。内容はみな一様に「努力すれば夢はかなう」である。テレビ番組制作サイドではそれは高視聴率となり、みな感動したと口をそろえる。だが本当に教育効果はあるかは10年先、20年先を見ないとわからないが、疑わしい。なぜなら偶像を自らつくりあげても、別人格であるし、時代状況も変化するし、現実には努力しても報われないことのほうが多い。むしろ自己をみつめ、現実をしることのほうが大切である。そして無償の営為に尽力することの大切さを学ばせることこそ大事である。人が見ているとか見ていないとか、いますぐ儲かるからとか、ノーベル賞をもらうとか、文化勲章をもらうとかでなく、平凡でもいいからつつましく生きている人を敬う気持ちを育てるべきである。坂本龍馬や織田信長を小学生にすすめても史実を理解しないかぎり、あまり意味はない。ある小学生にどんな人になりたいか聞いたら、「紅白歌合戦で審査委員になりたい」とマジで言っていたのには呆れた。子どもは大人の感覚を真似るものである。

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