アウトコールの原曲
相手打者がアウトになったとき守備側の応援団がラッパで「タンタカタン・タンタン」と吹くメロディーをアウトコール(outcault)という。昭和40年代から野球で聞かれたが、相手をバカにした行為であり、スポーツマンとしてふさわしくないという理由から近年は自粛しつつある。福岡ソフトバンクのアウトコールは今でもやっている。ピアノ曲「ねこ踏んじゃった」やフォークダンス「オクラホマ・ミキサー」のエンディングでも使われるが、原曲は100年以上もむかしの曲である。1899年、チャールズ・ヘイルが作曲した「黒人街のケーク・ウォーク」というダンス音楽に同じメロディーがある。ケーク・ウォークとは、黒人の間で発祥したダンスの一種で19世紀末に南米で起こり、20世紀にアメリカ南部に伝播してジャズの起源の一つとなった。古くから知られたメロディーだがアニメ映画「蒸気船ウィリー」(1928)でミッキー・マウスが「藁の中の七面鳥」を演奏するシーンでアドリブでオチとしてつけた。これから物事の終わりを示すリズムとして意識されるようになった。野球でも「はい、終わりです」という意味が込められているのである。(A Darktown Cakewalk,Charles Hale)
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