恋人の血は青かった「ブルークリスマス」
題名から勝野洋と竹下景子のラブロマンスかと想像したが、予想外の展開だった。国営放送の記者仲代達矢はヒロイン新井春美の血が青いことを知る。この話を小沢栄太郎局長に話したため、新井は役を更迭され、自殺する。自衛隊の勝野洋は恋人竹下景子の血が青いことを知り愕然とする。UFOを目撃すると血が青くなるのだ。ひしてクリスマスの日に世界一斉に青い血の者の粛清が決行される。勝野は自ら竹下を殺し、軍隊によって射殺される。後味の悪い作品で公開当時も不評だったようだ。これは倉本聡のNHKに対する憎悪からできたような作品である。豪華な配役で見所は多い。竹下景子は出番は少ないが25歳ながら初々しい。テレビなどドラマは多数ある竹下だが映画の代表作は意外と少なく、「飛鳥へ、そしてまだ見ぬ子へ」「男はつらいよ」くらいである。それは70年代後半、百恵全盛時代で、2本立て興行が一般であるから、百恵が表(メーン)で、結果、低予算の裏のB作品の主演女優にならざるをえないという状況があった。
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