谷風梶之助
何年か前の話だが、ある私立大学の日本史の入試問題に、江戸の庶民文化にちなんで、相撲に関する設問がなされたことがある。歌舞伎と並んで浮世絵の流行に乗って人気を博した天明・寛政期の相撲取りとして、谷風梶之助、小野川喜三郎、雷電為右衛門の名前を並べ、設問としては「谷風」を答えさせたものであった。ところがその正答率は10%を切るほど悪かったという。ひたすら日本史の教科書を勉強してきた生徒には「谷風」が難問だったのだ。今や谷風や雷電の名は講談や絵本の世界とともに消えてしまったのだから、若者が知らないのも無理は無い。
谷風梶之助(1750-1794)は陸奥国宮城郡霞目村の生まれで、横綱となり63連勝を記録しているが、64連勝を小野川に阻止されたあと、小野川とともに寛政期の黄金時代を築いた。
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