当世子供の名づけ事情
親がいいと思って付けた名前も成長した子供が名前で周りからからかわれたりイジメられたりするというケースもあるらしい。「ありさ」という名前。年配の者だとアンドレ・ジイド「狭き門」の清らかな永遠の聖女アリサを連想する。極上の名前だが、あやかり名前によくあるのは「名前負け」である。当時、観月ありさが売れていて、当人が太っていたのでからかわれたというケース。
次の事例は芸能人ぽい名前である。あるお父さんは女児の名前を「あきな」と付けたかったが、周りから「中森明菜」「アッキーナ(南明奈)を連想し、芸能人ぽいとして反対された。「あきな」という響きはとてもよく、いまでも古さを感じないので、漢字を変えて「秋奈」「明希菜」にしようと思っている。
名づけで画数やイニシャル(たとえばWC、NG、SM、ETなど)が気になるということ。あまりいろいろ気にしすぎて希望するような名前をつけられなかったという事例も多い。
最後は将来へのぼんやりとした不安。たとえば真知子、江梨子、菜穂子など綺麗な女性を連想させるが、子供が成人したときに古臭いという印象を与えるかもしれない。結衣、萌、美咲など当世風の名前も20年後どのように受け取られるかという不安がある。名前は親から子供への最初のプレゼントというが、うれしくもあり悩ましくもある。
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