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2013年1月28日 (月)

ウィーンのカフェ文化

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   かつて日本の作家は温泉が創作の場と書いたが、19世紀末の西欧の作家はカフェが創作の場であった。伝統的なウィーンのカフェは、清潔なスーツ姿に蝶ネクタイをした男性の給仕が応対し、世界各国の新聞が用意されている(ただし日本の新聞はない)。1860年に創業したカフェ・ツェントラルは宮殿の一部を改装した建物で、アーチ型の天井は豪華そのもの。フロイトやクリムト、マーラーといった学者や芸術家たちが通った。中でも、ペーター・アルテンベルグ(1859-1919)は、ここが大変気に入り、いりびたって作家たちと交遊し、自分の住所を「ウィーン1区カフェ・ツェントラル」と、答えたという。「孤独という子午線とウィーンという緯度の交わるところに位置している。その住人は、たいていは、ひどい人間嫌いのくせに人恋しく、ひとりでいたいが、しかしそのためには仲間を必要とする、といった類の人たちである」と、叙情的で日常的な散文を残している。カフェ・ツェントラルの入口にペーターの人形が置かれている。

参考:平岡達治「ウィーンのカフェ」大修館書店 1996 (Cafe Central,Wien,Peter Altemberg)

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