青春前期 青い果実
梶芽衣子が本名・太田雅子で出演していた頃の日活映画「青春前期 青い果実」(1965)を観る。ストーリーの展開に驚かされる。東京の明道高校に転校してきた椎ノ木武志(太田博之)は、無口で暗い影のある青年だったが、級友の河合奈津子(太田雅子)は魅かれていった。初デートで遅れて行って2人は会えず、奈津子はチンピラグループから強姦される。このことが学校中に知れてしまい奈津子は叔父のいる信州へ預けられる。武志は奈津子に会いに信州に行き、温泉宿に泊まるが、武志は過去の女性体験から奈津子と結ばれることはなかった。東京に帰った2人は学校に相談するが、逆に武志が不良であるとして会議にかけられる。窮地に追い込まれた奈津子は自殺を図るものの一命だけはとりとめる。逆上した武志はチンピラグループを空手で殴り倒す。最後は2人強く生きようと決意する。原作は若杉慧の小説。野添ひとみで映画化している。太田博之の美少年ぶりと太田雅子のフレッシュさが際立つ。松竹版では内藤武敏の役を上原謙が演じてしたので印象が大きく異なっている。最近、成海璃子の「きみにしか聞こえない」や川島海荷の「私の優しくない先輩」などをみると青春映画もずいぶんと変化してきたことに驚かされる。
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