難読地名「池鯉鮒」
東海道五十三次の39番目の宿場。「ちりふ」と読み、現在の愛知県知立市(人口7万人)。桶狭間古戦場跡は隣の豊明市にある。江戸時代、馬市で栄えた。芭蕉は「不断たつ池鯉鮒の宿の木綿市」と詠う。
さてこの地は、池鯉鮒や知立の名よりも八橋(やつはし)の地名が知られる。伊勢物語中、最も有名な9段。「三河の国八橋といふ所にいたりぬ。そこを八橋といひけるは、水ゆく河のくもでなれば、橋を八つわたせるによりてなん八橋といひける。(略)その沢に燕子花いとおもしく咲きたり。それを見て、ある人のいはく、かきつばたといふ五文字を句のかみにすえて、旅の心をよめといひければよめる。」として「唐衣きつつ馴れにしつましあればはるばる来ぬる旅をしぞ思ふ」(私には愛しあい睦びあった妻が京に残っているので、はるばるとやって来たこの旅は悲しくてならない)が愛唱されている。
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