ひき逃げ、当て逃げ
「ひき逃げ」「当て逃げ」という言葉は毎日のように耳にする言葉である。いつから日本で使われるようになったのだろうか。「スガシカオが当て逃げ被害」菅止戈男は著名なミュージシャン。「おれのクルマ、パーキングで当て逃げされた。許さん」とフェースブックにその怒りを書いている。「轢き逃げ・当て逃げの犯意」松鵜潔、「法学新報73」(1966.12)という論文がある。小説では大阪圭吉の「白妖」(1936年)に「自動車の轢逃げなんですがね、それがとても妙なんです。ただの轢逃げ事件じゃアないらしいんです」とある。「ひき逃げ」は1930年代、車時代の到来とともにさかんに生まれたであろう。しかし「当て逃げ」という言葉は戦後かもしれない。最近の国語辞典には「当て逃げ」はあるが、金田一京助の「明解国語辞典」には載っていない。「当て逃げ」は1960年前後から生まれた新語だろうか。
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