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2012年10月10日 (水)

「君が代」の「君」とは誰のこと?

   大和田建樹(1857-1910)が作詞した「鉄道唱歌」(1900)の第64番の歌詞を知っているだろうか。神戸の湊川神社付近を歌っている。

Kimigayo 七度うまれて君が代を

まもるといひし楠公の

いしぶみ高き湊川

ながれて世々の人ぞ知る

    湊川の戦いで破れた楠木正成を詠んでいる。ここでの「君」は天皇のことで、「君が代」とは天皇の代が何千年も続きますように、と解釈することが自然であろう。しかし「君が代」が国歌として法制化され、式典などで斉唱するとき、民主主義国家として、天皇家の繁栄を祝うというとことはいかがなものか、ということで新たな解釈がなされるようになったらしい。たとえば小林よしのりは「天皇論」の中で次のように書いている。「実は君が代は、古代から人々に愛唱され、江戸時代には相当広範囲な一般庶民が、自分の敬愛する人の長寿を祈る歌であったのであり、君は特に天皇に限定される意味ではなかった」と説いている。戦後の民主主義と合致させようと、「君が代」を解釈するのは不自然な感じがするが、「君」を天皇を解する人と、一般の人々を解している人が一緒になって唱和しているのも可笑しな光景である。

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