棺桶リスト
映画「最高の人生の見つけ方」(2007)。性格も境遇も正反対の2人が、余命6ヵ月と宣告され、偶然に同じ病室になる。自動車修理工のカーター(モーガン・フリーマン)は博覧強記のクイズマニア。エドワード・コール(ジャック・ニコルソン)は病院を経営する大金持ち。あるときカーターが落とした死ぬまでにしたいことを書いたメモ(棺桶リスト)をエドワードが拾って見る。2人は一緒に世界旅行をして、壮大な風景を見てまわる。だがエベレスだけは悪天候で登れなかった。いま2人の骨はエベレスの山頂に安置されている。余命宣告された人の物語は過去にも「死ぬまでにしたい10のこと」、黒澤明「生きる」などあり、世界に無数にあるだろう。ロブ・ライナーは暗くなりがちなテーマを、あっさりとヒューマン・コメディとして仕上げている。ベタな演出ではあるが、宗教色をなくして、ハリウッド的に陽気にしたのが成功の一因であろう。原題は「The Bucket List」。俗語で「kick the bucket」は「死ぬ」という意味がある。つまり「bucket list」は死ぬ前に書くリスト、「棺桶リスト」になる。(Jack Nicholson,Morgan Freeman)
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